少女は道を歩いてる。
知らない道を歩いてる。
途中で出会ったおばさんにたずねた。
少女「ここは何処ですか?」
おばさん「私は少し寂しいねぇ。あの子はいつもやさしいのよ。」

少女は道を歩いてる。
夕暮れの道を歩いてる。
途中で出会った青年にたずねた。
少女「うちに帰りたいけど道がわからないの。」
青年「僕はあの子の月にしかなれないんだ。
まわりをクルクル回るだけで、決して近づく事は出来ないんだよ。」

少女は道を歩いてる。
まっすぐな道を歩いてる。
途中で出会ったおじいさんにたずねた。
少女「この先には何があるの?」
おじいさん「悲しみの形は人それぞれ。
あの子がそれに気付くといいけど。」

少女は道を歩いてる。
少女はこの道を知っている。
少女は涙を流してつぶやいた。
少女「そうだったんだ・・・」

* ヒントとネタバレは黒色で書いています。文字列をドラッグして読んで下さい *
■ヒント
月は地球の周りを回っている
■ネタバレ
※出回っている中で一番もっともらしい解説は“惑星を擬人化している”です。
・少女→「彗星」、おばさん→「惑星」、青年→「衛星」、おじいさん→「恒星」、あの子→「地球」

<惑星を擬人化説の補足>
・おばさん(惑星)…寂しい(命のない惑星)、あの子はやさしい(命の惑星・地球を示唆)
・青年(衛星)…地球の衛星である月。
・おじいさん(恒星)…太陽。
 悲しみの形は人それぞれ。あの子がそれに気付くといいけど。
 →いずれ消えてしまうことが悲しいと思うか。
  孤独で生きづつける事が悲しいと思うか。
 *太陽=限りある命(いつか燃え尽きる)
 *地球=永遠の命(燃え尽きない)
・少女(彗星)
 この道を知っている→前に一度通っている(ハレー彗星のような周期彗星)
 涙を流してつぶやいた→自分はいずれ消える存在である、と気づく。
※彗星は主に氷と塵で出来ているので太陽の側を通ると融ける→涙を流す
消滅しちゃう彗星もあるみたいですが、原因はやっぱり太陽からの輻射熱なので
太陽の側を通るたびに命削ってる、って事には変わらないかな。

・地球に激突する説もあります。
 おじいさんの「あの子がそれに気付くといいけど」の部分が衝突を連想させるのかな?

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